栞ネタバレです。
どうして私はこういうトリッキーなネタしか書かないんでしょうね(笑)
でも、結構気に入ってるんですよ。このスパーンと終わる感じ。
(CM終了) ザザ はいっ、では再び「キー・ウィンターミュージック」。 パーソナリティの麻宮ですぅ〜。 えー、今日の特集は『届けたい言葉』。 何でもいいですから、あの人、あの場所、あの時にこう言いたい〜〜〜、という メッセージがございましたらっ、FAX、お電話でお願いしますね〜。 FAXは―――――――――、電話は―――――――――です。 電話の方は留守電になっておりますのでですねっ、ピーっと鳴ったら、っていう 例のアレでお願いしますね。 それでは早速次のFAX☆ えーと? ペンネームは、雪少女さん、です。 麻宮さん、こんにちは! はい、雪少女さん、こんにちわ〜〜☆ えっと、今日は私のとっても大切な人に届けたいお話があります。 えー、なになに〜? 大切な人〜? 誰でしょね〜? 今、私はとっても幸せです。 ふむふむ。 昨日は、恋人のYさんと海に行きました。 Yさんはいつも意地悪ですけど、ふと帰りの電車の中で夕日を見る横顔なんか見てしまうと、 ああ、この人の隣に居られて良かった、って思います。 うわっ、いきなりノロケですよ〜。 も、たまんないですね〜、麻宮は。 誰でもいいから恋人になって〜っ(笑) さっ、仕事に戻ろう。(スタジオ笑い) 別にその横顔はカッコイイわけじゃないんです。 (あ、でもすこしだけカッコイイです) く…。 さ、仕事仕事っ。 夕日を見る目が、凄く優しくて、遠い場所を見つめているようなんです。 彼が何を見ているのか、私には分かってます。 えっと、でもまだ秘密です。 なにっ? え、麻宮分かんないよっ。 でも秘密じゃ仕方ないよね。 海は面白かったですよ〜。 私、実は重い病気にかかっていたので、海に来るのは小学校の時以来です。 あらまっ。 治って良かったねぇ〜。 最近の水着って大胆なんですね〜。 ビキニが流行ってるんですか? 彼に白いビキニを着せられました。 私、胸薄いのでトップがポロリしそうになって恐かったです。 ちょっと恥かしかったですけど、Yさんの前なら平気です。 …だまされてる。 それ、絶対、Y君にだまされてるって、雪少女ちゃん!(笑) うわ、ひどいカレシだな〜(笑) いっぱい泳ぎました。 疲れるまで泳いで、海の家でアイスクリームを3つ食べました。 みっつ? え、みっつも食べるもんなの、アイスクリームって? え、ふつー? ふつーじゃないよねぇえ? ふーん、じゃ、すごくアイスクリーム好きなんだね、夏少女さんは。 Yさんは呆れていました。 ほらっ(笑) 麻宮は少し見なおしたね、Y君を(笑) 君はふつーだ。 へんたいだけど(スタジオ笑い) 夕方、ちょっと海岸を散歩して、それから電車に乗って帰りました。 本当に普通のデートでした。 そだねぇ〜。 でも、幸せってそういうものかもしれないよね〜っ。 こんな普通のデートも、ある人がいなければ永遠に出来ないはずだったんです。 私の病気は、治る見込みが無いって言われてました。 私が死を覚悟して、でも、その時に私を元気付けてくれた人が、その人とYさんでした。 えっと…、すごいですね。 とにかく先を読みましょう。 その人は、本物の天使さんでした。 わ! でも、本当は一人の女の子でした。 Yさんは、多分その子も私も好きだったと思います。 私は、本当は三人でこんな幸せが味わえたら良かったと思っています。 うわぁ、本当に思い合っていた三人なんですね。 麻宮、下らない口の挟みようがありません。 続き、行きます。 その人は、私のために天使になりました。 私の病気を治すため。 私とYさんの幸せのために。 私はそう思っています。 Yさんも、私も、今でもその人が本当に大好きです。 今日は、その人に贈りたい言葉があったんです。 それは、『私達は幸せです』です。 ぐすっ… はーーーっ すいません、読むの、しんどいです。 頑張ります。 えっと、きっとラジオならあの人に届くと思って書きました。 Yさんは、ラジオの電波なんて大気の何とか層で跳ね返されるから、 宇宙でうぐうぐ言ってるあいつには届かん、ってひどいことを言います。 けど、結局FAXの使い方を教えてくれたのはYさんです。 長々と書いてすみませんでした。 この言葉があの人に届くといいです。 (しーん) はーーーーーーーーーっ 麻宮、今マジで泣いてます。 もうウルウルもんです。 ええと、下手な事言えないと思うんですが、二人の気持ちに応えて、麻宮も一言! 届きますよっ! ええ、そりゃもう、いやんなるほどに! だって、こんな二人の思いが、天使に届かないはず、無いじゃないですか! ねぇ!? えー、もぅ、だって、その何とか層なんて(笑)、関係無いよっ! 大丈夫! 信じよう! 二人の幸せは、彼女に届いたよ!